映画『ディストラクション・ベイビーズ』

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INTRODUCTION - イントロダクション

ほとばしる剥き出しの魂 日本映画史上もっとも過激な108分

剥き出しの魂が沸騰する。路上でいきなり見知らぬ人間に殴りかかり、ストリート・ファイトを繰り返す野獣のような若者。その異形のオーラとカリスマ性に惹きつけられ、共に凶行に及んでいく“恐るべき子供たち”──。脳髄がくらくらする衝撃、まさにこの映画自体が事件。日本から世界を震撼させる鮮烈な青春映画の登場だ。監督は新鋭ながらすでに高い評価を得る鬼才・真利子哲也。『極東のマンション』など初期の自主映画で伝説を作り、東京藝術大学大学院の修了作品『イエローキッド』がロードショー公開。大ブレイク直前のももいろクローバーが出演した怪作『NINIFUNI』はロカルノ(スイス)やロッテルダム(オランダ)の国際映画祭で特別上映されるなど、そのエッジーな作風に国内外で中毒者が続出。若くしてカルト的人気を誇る日本映画界の最終兵器だ。 今回は彼の商業映画デビュー作となる。監督の希望で共同脚本に『桐島、部活やめるってよ』の喜安浩平を迎えたオリジナルの世界観は、ここで徹底的に研ぎ澄まされた。「すべてをやりきった」と本人が語るとおり、純正100%、真利子(マリコ)映画の極限のかたちが満を持して世に放たれる。

映画の舞台は愛媛県松山市。中心部の街の商店街や三津浜にある造船所など、オールロケーションで撮影された。本作は真利子監督が、松山に足を運び風土や実際の住民たちからインスパイアされたものが大きく、映画と土地は切り離せない。また現代の若者たちの乾いた暴力に対比されるものとして、松山の伝統的な喧嘩祭りとして知られる秋祭りが配されている。現実の社会や人間模様をクールに見据える視座を土台としつつ、寓話的な想像力でジャンプした。これはリアリズムを軸とした観る者に得も言われぬ感情を呼び覚ます異端のフェアリーテイル(おとぎ話)でもあるのだ。

柳楽優弥×菅田将暉×小松菜奈×村上虹郎 新鋭 真利子哲也が生み出した刺激的で挑発的な衝撃作!

才能は才能を呼ぶ。監督の磁力と惹き合うように、いま最も注目される若手・新鋭俳優陣が集結。
最強のドリームキャストが奇跡的にそろった。狂気と表裏一体のピュアネスを湛えるカリスマ的主人公・芦原泰良には、柳楽優弥。おのれの欲望に忠実に、強そうなヤツを見つけては喧嘩を挑む過剰な生命力にあふれたアウトサイダーであり、超人的なダークヒーロー。『誰も知らない』でデビュー以降、常に高いハードルを自らに課してきた柳楽にとって新たな代表作となった。そんな泰良の相棒となり事件を加速させていく高校生・裕也には、菅田将暉。『そこのみにて光輝く』など多数の話題作に出演し、変幻自在の活躍を見せる彼が若手演技派No.1の実力を遺憾なく発揮する。泰良たちの危険な遊びに巻き込まれる少女・那奈には『渇き。』『バクマン。』など時代のミューズとして輝く小松菜奈。姿を消した兄・泰良を探す弟・将太には、『2つ目の窓』でデビュー以降驚異的に進化し続ける村上虹郎。

さらに池松壮亮、北村匠海、三浦誠己、そして、でんでんと、各世代を代表する硬質の名優たちが脇をガッチリ固める。音楽は向井秀徳。フリーキーな先鋭的ビートを探究するロックバンド、ZAZEN BOYSを率いる彼が、今回はジャズ・ミュージシャンと特別編成。フリージャズ的なアプローチで映像と凶暴に絡みつくスコアと、エンディング・テーマ曲「約束」を制作。向井の音楽から多大な影響を受けた真利子監督からの直接の依頼を受け、かねてから真利子作品に興味を寄せていた向井による待望のコラボレーションが実現した。